東京都新宿区の花園神社は、人通りの多い繁華街の中にありますが、鳥居をくぐると社前には玉砂利の敷かれた広場があり、すがすがしい空気に変わります。
ここは徳川家康が関東に入部する以前に大和・吉野山から勧請されたものといわれ、江戸時代には甲州街道の宿場町で内藤新宿とよばれた地域の総鎮守として崇められました。
当時の鎮座地は武家屋敷の一角にあたり、たくさんの花が咲き乱れていたことから「花園」という名がついたとされています。
春先には境内のサクラの花も満開となることから、仕事帰りのサラリーマンなども吸い寄せられるようにこの神社に訪れ、ひっそりと夜桜見物を楽しむことも多いようです。
入口近くには境内社として芸能浅間神社が祀られており、場所柄からか俳優やミュージシャンなどの信仰が厚く、玉垣には芸能人の名が多く記されています。
鳥居が何本も並ぶ威徳稲荷神社の前を過ぎて拝殿へと進むと、朱塗りの鮮やかな建物の向こうには新宿区役所などのビル街の景色が広がっています。
この神社では11月に酉の市が開かれることで有名で、福を得ようと近隣から多くの人々が詰めかけます。